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ポテンシャルとは?使い方や高い人の特徴、引き出し方を紹介

2025年09月03日更新

ガッツポーズをするビジネスウーマン
「潜在能力」や「可能性」などの意味を持つ「ポテンシャル」。従業員にポテンシャルを発揮してもらうことで、企業の活力が増し、またイノベーションも起こりやすくなります。では具体的にどうすれば従業員のポテンシャルを引き出せるのでしょうか。本記事ではポテンシャルの意味や従業員のポテンシャルを引き出す方法などを解説します。

目次 【表示】

ポテンシャルとは

チームワークのイメージ
「ポテンシャル」とは、潜在能力や可能性、将来性などを意味する言葉です。将来的に活躍できそうな能力・素質があることを「ポテンシャルがある」「ポテンシャルが高い」と言います。たとえば「Aさんは営業のポテンシャルが高い」は「Aさんは営業に関して高い潜在能力を持っている」という意味になります。

ビジネスシーンにおけるポテンシャルの使い方・例文

先述した通り、ビジネスシーンにおいてポテンシャルは潜在能力や可能性などの意味で使用されます。例文は以下の通りです。

  • ・彼は将来のリーダーとしてのポテンシャルを十二分に備えている
  • ・彼女は営業職としても活躍するポテンシャルがある
  • ・彼はまだまだポテンシャルを発揮できていない

このように、ポテンシャルは基本的にポジティブな意味合いを持ちます。文脈に応じて、可能性や素質、伸び代などに言い換えてもわかりやすいでしょう。

ポテンシャルとモチベーションおよびコンピテンシーとの違い

ポテンシャルと似通った言葉に「モチベーション」と「コンピテンシー」があります。3者の意味は次の通りです。

  • ポテンシャル:潜在能力・可能性
  • モチベーション:原動力
  • コンピテンシー:ハイパフォーマーの行動特性

ポテンシャルがまだ発揮されていない能力(潜在能力)や可能性を意味する一方、モチベーションは人が行動に際して湧き上がってくる気持ち(原動力)を、コンピテンシーは優れた結果を出すハイパフォーマーの行動における傾向を意味します。3者ともに特性に関する言葉ですが、まったくの別物です。

「ポテンシャル採用」とは

オフィスで面談するビジネスパーソン
ポテンシャル採用とは、実績や現在のスキルなどよりも、求職者の方のポテンシャルに着目して選考する採用手法のこと。たとえ今は即戦力となるような実務経験やスキルがなくとも、本人がこれまで経験してきたことや実現してきたことなどを見極めて採用します。

たとえば、「前職のコールセンターで培った、相手に寄り添ったコミュニケーション力は営業にも活かせそうだ」という理由で採用するのがポテンシャル採用です。

また、ポテンシャル採用では自社で育成・能力開発をおこなう必要があるため、主なターゲットは20~30代前半の若手人材になります。そのため、ポテンシャル採用は企業の若返りに加え、若い柔軟な思考を背景とした変革・イノベーションの起爆剤になり得ます。

ただし、求職者の方の実務経験やスキルを重視するキャリア採用者と比べて、ポテンシャル採用者は戦力になるまで一定の時間を要する点はよく認識しておきましょう。

ポテンシャルの高い人の4つの特徴

腕組みするスーツの男性
続いて、ポテンシャルが高い人の特徴を4つ見ていきましょう。

物事に素直に取り組む

ポテンシャルが高い人は素直に仕事に取り組む傾向があります。素直だからこそ、異なる意見や指摘・批判、他者の考えを柔軟に取り入れて成長につなげられるためです。

素直な人であれば、たとえば「あなたのプレゼンテーションは聞き手の立場に立っていない」と耳の痛い指摘をされたとしても、次のプレゼンテーションでは聞き手の興味や関心、リテラシーを踏まえた内容に改善することでしょう。このように他者の意見を柔軟に取り入れていく結果、他者よりも早く成長を遂げていくことになります。

行動力がある

行動力の有無もポテンシャルの高低に影響します。なぜなら、結果はどうであれ、行動をすることでなにかしらの経験を得られるためです。その経験は今後の成長や成功に寄与することでしょう。たとえば優秀な営業員に同行を願い出る人は、その営業員のノウハウを学べますが、願い出ない人はその機会を逃してしまいます。

また例え商談に失敗したとしても、その経験を次に活かす機会を自らつくり出し、自身のスキルに磨きをかけることでしょう。このようにポテンシャルが高い人材はその高い行動力をもってさまざまな経験を積み重ね、早期に成長することができます。

好奇心が旺盛

好奇心が旺盛な人材も高いポテンシャルを持っています。持ち前の好奇心をもって、社会情勢や業界動向などに常にアンテナを張り情報を得ている人材は、それらの情報をときに業務に関連付けながら仕事を進められるためです。たとえば、Z世代の特徴についてよく情報収集をしている人は、それらの情報をZ世代向けの採用戦略に活かせるでしょう。その結果、Z世代向けの採用がうまくいく可能性が高まります。

このように好奇心をもって蓄積した各種情報は、仕事で成功するための強力な武器であり、自身のポテンシャルを発揮させるツールにもなり得ます。

自己分析を欠かさない

ポテンシャルが高い人は自己分析を欠かさずおこなう傾向があります。ポテンシャルの発揮には、自己分析により自身の得意分野を活かせる環境を見極め、そこに身を置くことが重要なためです。

たとえば「他部門を巻き込んだ動きが得意」と自己分析ができている人は、他部門と協業しながら進める業務に注力することで、自身のポテンシャルをより発揮させられることでしょう。

従業員のポテンシャルを引き出す3つのポイント

ポイント
従業員のポテンシャルを引き出せれば、企業全体の生産性向上やイノベーションの創出にも寄与します。ここではそんなポテンシャルの引き出し方を紹介します。

モチベーションを持続させる

従業員のモチベーションを維持させることで、ポテンシャルが引き出されやすくなります。モチベーションが維持されていれば、仕事への取り組み姿勢が前向きになり、自身のポテンシャルに気付くあるいは発揮する場面に遭遇しやすくなるためです。

なお、モチベーション維持のポイントは朝会や1on1などを通じて、1週間や2週間といった短期的な目標も設定すること。従業員に細かく短期的な目標達成を繰り返してもらうことで、モチベーションがより持続されやすくなります。

さまざまな人との交流の場を設ける

異なる背景を持つ人材との交流により、さまざまな価値観やアイデア、視点に触れられます。すると、物事を多角的かつ柔軟に捉えられるようになり、従業員のポテンシャルが開花しやすくなります。たとえば、人事部門としては社内外のセミナーや勉強会の充実を図ることで、人材交流の場の提供をするのも有効です。

心理的安全性を高める

従業員が自身の意見や思いを臆することなく発言・行動できる心理的安全性の高い職場では、挑戦の機会や知識・スキルの共有頻度が増えるため、従業員はポテンシャルを開花しやすくなります。「今話かけても大丈夫だろうか」「こんな基本的なことを聞いていいのか」などの心配も必要なくなるため、成長スピードも加速することでしょう。

心理的安全性を高めるためには、たとえば従業員の発言機会を均等にしたり、課題や問題に対して全従業員がポジティブな反応を示すようにしたりすることがポイントです。また人事部門としては、たとえばミスによる減点方式から成果に対する加点方式へと評価方法を変えたり、職場の雰囲気に大きな影響を及ぼす管理職向けに、心理的安全性をテーマにした研修を受けてもらったりすることも有効です。

ポテンシャルを引き出し、組織の活力を与えよう

オフィスで会議をする様子
「ポテンシャル」は潜在能力や可能性、将来性などを意味する言葉です。従業員のポテンシャルを引き出せれば、生産性の向上やイノベーション創出にも繋がり得ます。ポテンシャルを引き出すために人事部門としては、たとえば交流の場として勉強会を積極的に実施したり、管理職に心理的安全性をテーマとした研修を受けてもらったりすることが有効です。

人事部門はこうした施策も検討し、ポテンシャルを発揮できる職場環境の整備を進めましょう。

著者プロフィールHR Trend Lab編集部
タレントマネジメントやエンゲージメントなどの最新トレンドから、組織や人事にまつわる基本知識までマイナビ独自の視点でお届けいたします。
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