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【研究論文】タレントマネジメントの探求 vol.2

2021年01月06日更新

前号では、OTD(Organization and Talent Development)の基本的な枠組み(Experience&Growth)や、我々の研究の展望についてお話ししました。

今号はOTDの枠組みを語る上で重要である、リテンション(人材を組織に定着させる施策)、その中でも①リテンションが重要視されている背景と、 ②リテンション施策を考える上で欠かすことのできない離転職の要因に注目してお話しします。

リテンションを考えるにあたり、前提として、リテンションが重要視されている理由や、離転職の要因を把握することは非常に重要です。これは病院で例えるならば、症状の原因を特定することに当たります。症状の原因が特定できていない状態では、どの薬を与えるべきかわからないですし、やみくもに薬を与えても効果が見込めないだけではなく、悪影響を及ぼす可能性もあります。咳の症状がある人でも、気管支炎の場合には気管支炎の薬が、喘息の場合には喘息の薬が必要でしょう。

今回は、その離転職が起こる要因について幅広く論文調査した内容をお伝えし、離転職が起こる要因にはどのようなものがあるのか、自組織にはどの要因が潜んでいそうか、と皆さまに想像していただければと存じます。

前号の「【研究論文】タレントマネジメントの探求」はこちらからダウンロードいただけます>>HR Trend Report vol.3
目次 【表示】

リテンションが注目されている理由

まずはなぜリテンションが重要視されているのか、その背景について3つの切り口で考えてみましょう。

1つめは、労働力の不足です。原(2017)によると、日本企業は総人口の減少、生産年齢人口(15~65歳未満の労働人口)の減少、人口の高齢化という問題に直面しており、労働力の獲得難易度が上がっています。

2つめは、人材の流出です。従来、日本社会では当たり前だった終身雇用が薄れたことで、個人の価値観の変化による人材流出(七五三現象と言われる若年労働者の早期離職)が起こりやすくなっています。加えて、個人と組織の関係性の変化や、転職サービスの発展による転職ハードルの低下によっても人材が流出しやすくなっています。

3つめは、人材流出による企業の損失が発生していることがあります。原(2017)によると人材流出によって、人材を採用するために掛けたコスト(採用広告費、人件費など)、また採用した人材に掛けるコスト(教育費など)や、人材不足による他従業員の負担増加に起因する不満、組織のブランドイメージの低下(退職者が多いという噂によるデブランディングが起こり、採用にかかるコストが増大してしまう可能性)が発生します。人材流出によって、このように多大なコストがかかることから、組織の業績低下に繋がってしまうことは、感覚的にもご理解いただけると思います。

上記3つの背景から、リテンションが重要視されています。この内容を読んで、あらためてリテンションの重要性をご認識頂けたらと思います。

なぜ、離職は起こるのか?(離職の要因)

次に、正しいリテンション施策を実施するために欠かせない、離転職の要因について探っていきましょう。離転職の要因は多岐に渡るため、次の3軸で見ていきたいと思います。

①組織要因:労働条件の低下など、雇用側に起因する離転職
②個人要因:エンゲージメントの低下など、従業員個人側に起因する離転職
③外部要因:より魅力的な他組織の存在など、組織外部に起因する離転職

ただ、どの離転職の要因についても突き詰めていくと「組織要因の側面」も「個人要因の側面」も「外部要因の側面」も持ち合わせることが多く、本文の中で各要因が混在した内容になっている箇所もある点、ご容赦ください。

また、リテンション施策を自組織で検討する際に、OTDの枠組み(Experience&Growth)の要素に沿って実施しやすいよう、各要因はOTDの要素ごとに整理しつつ、話を進めていきます。

「【研究論文】タレントマネジメントの探求 vol.2」続きは下記フォームよりダウンロードください。

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