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タイムマネジメントとは?必要性やタイムマネジメント実践のポイントについて解説

2024年03月06日更新


タイムマネジメントとは、スケジュールに沿って予定通り業務を進められるよう、仕事の管理をおこなうことを指します。生産性の向上を目指すためにおこなうものであり、この目的を意識しながら取り組むことが大切です。この記事では、タイムマネジメントの概要について解説するとともに、その必要性やメリット、タイムマネジメントを強化する際のポイントについて解説します。

目次 【表示】

タイムマネジメントとは


タイムマネジメントとは、最大限、仕事を正確かつ効率的に進めることができるスキルです。一般的に「時間管理」と訳されることもありますが、実際には時間そのものを自分が思うようにコントロールすることはできません。

しかし、そうした状況においても生産性を高める必要があり、限られた時間を有効活用し、より効率よく仕事の管理をおこなうために、行動や意識をマネジメントする必要があります。すなわち「タイムマネジメント=仕事の管理=上手な仕事の進め方」と言い換えることもできます。

スケジュール管理との違い

スケジュール管理とは、すでに決まった予定や目標に向けて、スケジュール通りにタスクをこなしていくことを指します。予定された期限内に処理すべきタスクを把握し、必要な工数や時間を管理し、確実に実行することを目的としています。

一方で、タイムマネジメントは、限られた時間のなかで、目標達成に必要な業務の効率化を進め、生産性の向上を目指します。決まった予定にしたがって、遅れが出ないようにタスクをこなすスケジュール管理とは異なり、時間を有効活用しながら仕事全体の管理をおこなうという点で大きく異なります。

ただし、スケジュール管理もタイムマネジメントの一環であり、いずれも、やるべき業務の全容を把握し、スケジュールに沿ってタスクをこなすという点で共通します。

社員がタイムマネジメントを実践するメリット


社員がタイムマネジメントをおこなうと、どのようなメリットがあるのでしょうか。ポイントをお伝えします。

社員一人ひとりの業務効率化

少子高齢化が進むなか、今後ますます労働者人口が減少すると考えられます。すでに多くの業種で人手不足が続いており、人的リソースを補うため、社員一人ひとりの業務効率化が求められるようになりました。

タイムマネジメントにより業務効率化が実現すれば、生み出された時間を活用し、他の施策にも着手でき、成果が出るまでの時間を短縮できます。結果として、組織全体の生産性向上につながるでしょう。

離職率の低下が期待できる

近年、働き方改革の推進により、長時間労働の制限が進んでいます。しかし、多様な働き方が広がる昨今において、リモートワークのように時間管理が難しい勤務形態も見られます。そうしたなかで、決められた労働時間を守りながらも効率よく成果を上げるには、社員個々のタイムマネジメントの意識が求められます。

そうしたタイムマネジメントへの取り組みが組織全体に定着することで、労働時間適正化につながり、社員のストレス軽減も期待できます。結果として、働きやすい環境が整えられ、離職率の低下に寄与することでしょう。

次世代リーダーの育成のため

各組織の生産性に影響を与える要素のひとつに、管理職の存在があります。厚生労働省が公開している資料「平成 30 年版 労働経済の分析」では、管理職が感じる悩みのなかでも、もっとも回答が多かったのが「業務量が増加している(58.9%)」でした。

さらに近年では、組織エンゲージメント向上など、管理職が担う役割はさらに増えています。そうした状況を考慮し、一般社員の頃からタイムマネジメントを身につけておけば、管理職になった際にも多岐にわたる業務に対応できるようになるでしょう。

コスト削減が期待できる

社員一人ひとりのタイムマネジメントスキルが強化されることで、社員全体の総労働時間の短縮が期待できます。これまで残業代にかかっていた費用のほか、光熱費などのコスト削減にもつながり、企業の利益率にもよい影響を与えるでしょう。

ワークライフバランスの向上

タイムマネジメントに取り組むことで、業務時間が短縮化され、時間の余裕が生じます。社員にとってプライベートの時間も充実しやすくなり、ワークライフバランスが向上するといった利点があります。

加えて、自分の時間を確保できることで、これまで着手できなかった分野のスキルアップに取り組むこともできます。より難度の高い業務や多くの業務をこなせるようになれば、自己効力感の向上やモチベーションアップが期待できるでしょう。

タイムマネジメントの効果を発揮するために意識したいこと


先にもお伝えしたとおり、タイムマネジメントは「仕事の管理」と言えます。では、ここで指す「仕事」とは、どのような業務を指すのでしょうか。多岐にわたる業務を担当しているなかで、タイムマネジメントを発揮するシーンを確認しておきましょう。


まず、仕事は、「他者と協働する仕事」と「自分一人で完遂できる仕事」の大きく2つに分けられます。また、仕事に求められるスキルとして、コミュニケーションや仕事の進め方、業務処理などがありますが、このすべてにおいて、1人の社員の力で効率化を図ろうとしても難しいでしょう。

たとえば、他者と協働する場合、自分の都合だけでタイムマネジメントを強化しても、かえってチームを混乱させてしまう可能性があります。

もちろん、チーム全体の効率化を図ることも大切ですが、まずは自分自身が取り組めることとして、「業務処理スキル」向上に向けて、狭義のタイムマネジメントから意識してみましょう。そのうえで、他者と円滑に協働するための仕事のやり方を考えることが大切です。

タイムマネジメント実践のポイント

タイムマネジメントは業種や業務内容によってやり方が異なりますが、共通するポイントもあります。基本的な実践のポイントの一例を紹介します。

優先順位を決める

複数の業務を担当していると、どこから手をつけてよいかわからず、非効率な方法で仕事を進めてしまうことがあります。一般的には、経験があり、すぐに終わりそうな業務や、自分が好きな仕事から着手してしまう傾向にあります。逆に、手間のかかる仕事ややり方のわからない新規の業務を後回しにしがちです。

こうした感覚的な取捨選択や優先順位のつけ方では、効率的とは言えません。まずは業務全体を把握、可視化し、全体の優先順位をつけることから始めてみましょう。

優先順位を考えるにあたり、以下のような判断でタスクを分類するのもおすすめです。

一日の最後に振り替える

その日、もしくは週次などの頻度でタイムマネジメントが効果的だったかどうか、振り返る時間を持ちましょう。ただし、業務効率は自身の感覚的な判断になりがちで、評価が甘くなることがあります。客観的な視点で評価できるよう、「KPT(Keep Problem Try)法」を活用してみましょう。

終わった業務や一日を振り返り、以下の3つに分類してまとめます。

  • Keep……良好で問題なし。よい成果を出しているため今後も継続すること
  • Problem……課題が生じたために見直すべきこと
  • Try……新たに実践したいこと。これまでに生じた問題や課題の解決策

上記のように分類することで、より効率的な仕事の進め方を見出すことができるでしょう。

タイムマネジメントを強化して生産性向上を目指そう

人材不足の昨今において、社員一人ひとりの生産性を高め、組織力を強めていく取り組みが求められています。タイムマネジメントは、社員個々だけでなく、組織側にもメリットが大きいものです。社員にはタイムマネジメントの必要性を周知するとともに、タイムマネジメントの強化につながるような研修を実施するなど、スキルアップの機会を提供してみてはいかがでしょうか。

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