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コンセンサスゲームを研修に取り入れるメリットとは?得られるスキルや基本的なルールも解説

2022年09月30日更新

業務を進めるうえでは、上司や部下、他部署の担当者などさまざまな人との協力が求められる場面も多いものです。そのようななかではチームで仕事をしていく大切さを理解していなければなりません。

チームで仕事をすることの大切さや難しさを学べる研修コンテンツとして「コンセンサスゲーム」があります。本記事では、コンセンサスゲームを研修に取り入れるメリットを紹介するとともに、ゲームの例と、押さえておきたい基本的なルールもあわせて解説します。

目次 【表示】

コンセンサスゲームとは

コンセンサスとは「総意」や「意見の一致」といった意味を指し、全会一致で合意している状態や、大多数が合意している状態を指します。

コンセンサスゲームとは、ある課題についてチームのメンバー同士で話し合いながら、コンセンサス(合意)を形成するゲームのことです。

おもに内定者研修や新入社員研修などにおいてグループワークで行われることが多く、コンセンサスゲームは出題された課題に対してディスカッションを行い、グループ内の全員が納得できる結論を導き出すことを目指します。

最終的には各グループでどのような解答・結論を導き出したのかを発表し、コンセンサスを得た過程を振り返ります。

コンセンサスゲームの目的

コンセンサスゲームの目的は、コンセンサスを得た過程を振り返り、チームで協力しながら仕事を進めることの大切さ・難しさを学ぶことです。

異なる意見があるなかで、コンセンサスを得るためにおさえるべきポイントを一連のプロセスから学ぶことにより、合意を形成する能力やコミュニケーションスキルが身につき、チームビルディングにもつながるとされています。

研修にコンセンサスゲームを取り入れるメリット

主に内定者研修や新入社員研修などで活用されることの多いコンセンサスゲームですが、具体的にどのようなメリットが期待できるのでしょうか。

チームビルディングに役立つ

コンセンサスゲームでは、チームのメンバー同士がディスカッションをしながら結論を導き出す必要があるため、メンバー同士のコミュニケーションが必須です。

研修での簡単な自己紹介だけでは、その人の考え方や性格などを把握できないことも多いですが、コンセンサスゲームに取り組むことでそれらを理解するきっかけにもなります。

コミュニケーションをとりながらメンバー一人ひとりのことを知れるため、コンセンサスゲームはチームビルディングにも役立ちます。

コミュニケーションスキルの向上につながる

ディスカッションにおいては、自分の考えを相手に理解してもらう必要があります。同時に、相手がどのような考えをもっているのか、意見をしっかりと聞いて理解しなくてはなりません。

わかりやすく論理的な説明をする必要がある一方で、傾聴のスキルも求められます。これらはコミュニケーションを構成する重要な要素であり、ビジネススキルの基礎ともいえます。

論理的思考力を高められる

コンセンサスゲームでは、全員あるいは大多数が結論に対して納得している状態を形成するために、ディスカッションを通じて論理的に結論を出す必要があります。

そのためには、物事を体系的に捉えて筋道を立てて相手に伝える論理的思考力や、出てきた意見をまとめあげていく情況把握力、仮説立案力が問われます。

通常の業務でも必要となるこれらの能力を、コンセンサスゲームを通じて高めることができます。

コンセンサスゲームの例

コンセンサスゲームにはさまざまな種類がありますが、今回はマイナビ研修サービスの教材のなかから、コンセンサスゲームに寄ったものを紹介します。

レイアウトワーク

レイアウトワークは、正しいオフィスレイアウトを作成し、スケジュール表を復元するゲームです。

ある新入社員が上司から、明日までにオフィスの座席表を作成するようにと指示を受けましたが、先輩社員たちから聞いた座席に関する情報や、今日やるべき仕事を書いたメモを落としてしまい、ばらばらになってしまいます。

ばらばらになったメモの内容をもとに、正しいオフィスの座席表を作成し、同時に業務スケジュール表も作成していきます。

決められた時間内にオフィスレイアウトとスケジュールという2つのミッションに同時に取り組むことで、タイムマネジメント力や情況把握力が試されます。

パズルマップ

パズルマップは、各メンバーに地図のピースが与えられ、制限時間内に正しい地図を完成させるゲームです。

自分が持っている地図のピースはほかのメンバーに見せることができず、地図の絵に描かれた特徴を口頭で説明しなければなりません。道の幅や曲がっている方向、道案内の看板などの情報を頼りに、メンバー同士で情報を共有しながら正しい地図を完成させていきます。

パズルマップでは、情況把握力や柔軟な発想力、論理的に考える力が求められます。

BCG(ベスト・チョイス・ゲーム)

BCG(ベスト・チョイス・ゲーム)は、相手のことをイメージしながら最適なプランを考えるゲームです。

一緒にランチを約束していた友人から、「お店に着くのが遅れそうなので、メニューを頼んでおいてほしい」と連絡が入ります。友人の情報(時給や、昨日の食事内容、体型など)をもとに、複数のメニュー情報(おかず、カロリー、金額)から最善と思われるメニューを選択します。

情報をもとに仮説を立案する力と、グループ内の意見を集約する力が試されます。

コンセンサスゲームの基本的なルール

コンセンサスゲームにはさまざまな種類があり、ゲームの進め方も異なります。しかし、根本的な部分で共通しているルールがいくつか存在し、これらの基本ルールを守りながら進めなければなりません。

相手の意見を否定しない

どのような意見であっても、メンバーが話す内容には真摯に耳を傾け、相手の意見を否定してはいけません。意見に対して否定されると、意見を出したメンバーはもちろんのこと周囲のメンバーも意見を出しにくくなってしまいます。

チーム全体を萎縮させることなく、活発な議論をするためにも相手の意見は否定しないことが基本です。

多数決の結果のみで決定しない

多数決の結果のみで物事を決定することは少数派の意見を無視することでもあり、参加者全員が納得したうえでの結論にはなりません。ビジネスシーンにおいても、異なる意見が発生し対立が生じたとき、結論を急ぐために多数決によって決めようとしてしまうケースもあるかもしれません。

そのような場面でも対応できるよう、あくまでも参加者同士がしっかりと話し合い、納得できる結論を導き出すことが重要です。

直感でものごとを決めない

コンセンサスゲームにおいて、メンバー同士の意見が対立することなく、はじめからチーム内での意見がまとまっている場合もあるかもしれません。

しかし、メンバー全員がなんとなく直感で正しいと感じている場合でも、それをすぐに結論とせずに、理由を明確にすることが重要です。なぜその結論に至ったのか、どのような理由でメンバーが納得し合意形成に至ったのか、そのプロセスを明確にしなければなりません。

ビジネスシーンにおいても、プロセスを明確にすることで、一見メンバー全員が正しいと思っている内容でも詳細な部分まで検討をすることができ、問題を発見できる可能性が高まります。

コンセンサスゲームでビジネススキルの向上を

コンセンサスゲームを取り入れることで、チームで協力しながら仕事を進めることの大切さ・難しさを学べたり、コミュニケーションスキルの向上につながったりするメリットがあります。

また、さまざまな意見を出し合うことで相手の考え方を理解でき、チームワーク向上につながるほか、情況把握力、仮説立案力などのスキル向上にも寄与できるでしょう。

コンセンサスゲームの基本的なルールを押さえつつ、例に挙げたゲームを研修に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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