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上級管理職とは?求められるスキルや育成のポイント、研修内容を解説

2025年12月03日更新

後ろ姿
「上級管理職」とは主に経営者や幹部クラスを指し、企業経営の中核を担うポジションです。組織の戦略策定やマネジメントなどを担うポジションであり、その育成は企業の将来を左右するといっても過言ではないでしょう。上級管理職の育成にあたっては、上級管理職の役割やスキルを定義することが有効です。定義をすることで、育成方針が明確になるためです。

そこで本記事では、上級管理職の育成に悩む人事担当者や経営層に向けて、上級管理職に求められる役割やスキル、育成のポイントなどについて解説します。

目次 【表示】

上級管理職とは

上級管理職

上級管理職とは組織の戦略策定やマネジメントなどをおこなう、企業経営の中核を担うポジションであり、主に経営者や幹部クラスを指します。現場で部下の指導・監督をおこなう「リーダークラス(係長や主任など)」や経営層と現場の橋渡し役である「一般管理職(課長や部長など)」と比べて、組織全体の方向性に関わる業務をおこなう点が特徴です。

では、そんな上級管理職に求められる役割とスキルを見ていきましょう。

上級管理職の役割

「一般管理職(課長クラス)」の役割が業務目標の達成やチーム力の向上、業務方針の計画・実行といった「人と業務の管理」のウエイトが大きいのに対して、「上級管理職」の役割はより「事業経営」に比重が置かれるようになります。具体的な役割は以下の通りです。

<上級管理職に求められる役割>

  • ●戦略策定への参画:組織の将来を見据えた組織戦略の策定やビジネスモデルの改善のためのアクションを起こす
  • ●シナリオ実現に向けた組織行動:企業が描くシナリオを具体的な組織行動に落とし込んだ上で実行する
  • ●組織間連携:部門間の連携を図り、シームレスなビジネスプロセスを確保する
  • ●リスクマネジメント:企業に及ぼす可能性のある危機を洗い出し、対策を講じる

このように上級管理職は一般管理職と比べて、組織戦略の策定・遂行やビジネスモデルの改善など、企業全体の成長に直接貢献する役割が求められるのです。

上級管理職に求められるスキル

マネジメント層を3つの階層に分けた上で、各階層に求められるスキルを定義した「カッツモデル(カッツ理論)」によると、「トップマネジメント」に該当する上級管理職に求められるスキルは以下の通りです。

  • ●コンセプチュアルスキル(概念化能力)
  • ●ヒューマンスキル(対人関係能力)
  • ●テクニカルスキル(業務遂行能力)

カッツモデル

上級管理職が他階層と比べて強く求められるのが「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」です。同スキルは複雑な物事の大枠を理解し、本質をとらえる力のこと。上級管理職に当てはめると、具体的には「組織の課題を俯瞰し、根本原因を特定する力」や「多様な視点から自社の将来を予測し、最適な行動を取捨選択する力」などが同スキルに該当します。

また、一般管理職と比べるとウエイトは下がるものの、以下2つのスキルも一定求められます。

  • ●ヒューマンスキル(対人関係能力):ビジネスマナーやコミュニケーション能力など、その人が身につけている仕事のベースとなる力
  • ●テクニカルスキル(業務遂行能力):業務知識や関連する技術など、仕事の方向性を決める力

上級管理職にとってヒューマンスキルはたとえば部下との関係性構築や組織間連携に必須であり、またテクニカルスキルは戦略策定時のベースとなる力になります。

上級管理職育成の3つのポイント

ポイント

次に上級管理職を育成する上で押さえておきたい3つのポイントを解説します。

上級管理職として求められる役割やスキルを伝え、マインドを醸成する

先述した通り、一般管理職と上級管理職に求められる役割やスキルは異なります。このことに気付いていない上級管理職にはしっかりとその違いを伝え、上級管理職としてのマインドを醸成することが大切です。求められる役割やスキルを誤認したままでは、企業が目指す方向性と本人の行動にギャップが生じ、双方にとっても大きな機会損失になるためです。

なお、マインドの醸成には、後述する経営視点や組織開発といった、上級管理職が習得すべきスキルを学べる研修の実施も有効です。

実践形式の研修に参加してもらう

実践経験の積み重ねが重要な「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」がより求められる上級管理職は、同スキルを早期に発揮するために実践的な研修への参加が有効です。具体的には、上級管理職に実践形式の研修を受講してもらうことで「アウトプット(実践)の機会を意識的に設けること」も有効です。具体的な方法は以下の通りです。

  • ●「ディスカッション」や「グループワーク」などアウトプットの機会がある研修を上級管理職に受講してもらう
  • ●自社が抱えている課題を題材に解決手法を考え、振り返りをおこなうことで問題解決能力やリーダーシップを醸成する手法「アクションラーニング」を取り入れる

上記を実践することで、上級管理職は経営のベースとなる知識やスキルの拡充を図れるでしょう。

上級管理職としての内省を促す

上級管理職は企業の将来を左右し得る重要なポジションであり、その行動や考え方は組織全体に大きな影響を及ぼします。だからこそ、上級管理職には内省を通じて常に思考と行動のアップデートを図ってもらうことが大切です。

具体的な取り組みとしては、「(同じ上級管理職クラスの)著名講師による講演会の実施」などが効果的です。講演会への参加を通じて上級管理職に新たな視点や刺激を得てもらうことで、「自分はどんな経営者になりたいか」「この会社をどのように変えたいのか」など、自身の仕事への向き合い方や考え方を見つめ直す機会にしてもらえるでしょう。

上級管理職育成に効果的な研修内容

研修

ここでは上級管理職の育成のために実施を検討したい研修内容を3つ紹介します。

経営視点・戦略的思考力を身につけるための研修

上級管理職に必須の「経営視点」および「戦略的思考力」を培う研修はぜひ検討したいところ。両者を身につけるために学習したい項目例は以下の通りです。

  • ●自社を取り巻く環境理解および分析手法
  • ●自組織の戦略の立て方
  • ●戦略を確実に実行するための方法

これらの学習を通じて経営視点を身につけてもらうことで、上級管理職としてのマインドを醸成できる可能性もあります。

組織開発について学ぶ研修

「組織開発」は上級管理職の重要な役割の一つである一方、その実践には多様な知識とスキルが必要です。だからこそ、研修を通じて上級管理職に知識やスキルの獲得を図ってもらうことが重要です。

<組織開発に関する学習項目例>

  • ●自部署のミッション達成のための組織開発手法
  • ●組織開発の基本ステップ

組織開発に精通した上級管理職を増やすことで、組織戦略の推進力が増すことでしょう。

リスクマネジメントを理解する研修

上級管理職は一般管理職とは異なり、企業経営や組織全体に関わる「リスクマネジメント」が求められます。そのため、上級管理職には、一度はリスクマネジメントに関する研修を受けてもらうことをおすすめします。

<リスクマネジメントに関する学習項目例>

  • ●リスクマネジメントのプロセス
  • ●コンプライアンス遵守に向けて上級管理職がすべきこと
  • ●損益計算書や貸借対照表、キャッシュフローの財務分析を通じた財務リスク

研修を通して上級管理職に多様なリスクを認識してもらうことで、上級管理職が自身のマネジメントを見直す機会にもなることでしょう。

上級管理職の育成施策を見直してみよう

列を成して歩く様子

上級管理職は企業経営の中核を担うポジションであり、一般管理職(課長や部長など)とは求められる役割およびスキルが異なります。具体的には上級管理職には「事業経営」に直結する役割および「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」がより強く求められるようになります。

上級管理職の育成にあたっては、研修の実施も有効です。具体的には経営視点や組織開発、リスクマネジメントを身につけられる研修の実施を検討しましょう。講師からの一方通行ではなく、ディスカッションやグループワークなどアウトプットの機会を設けた研修がより効果的です。

上級管理職の育成は企業の行く末を左右します。本記事を参考に、今一度育成施策を見直してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィールHR Trend Lab編集部
タレントマネジメントやエンゲージメントなどの最新トレンドから、組織や人事にまつわる基本知識までマイナビ独自の視点でお届けいたします。
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