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コミュニケーション能力を高める方法とは?構成されるスキルの種類も解説

2023年05月10日更新

ビジネススキルとして重要視されることの多いコミュニケーション能力。自分自身の考えや意見をうまく伝えることができない、または相手の話す言葉の真意をうまく理解できずに悩んでいる方も少なくありません。

そこで本記事では、コミュニケーション能力とはどういったスキルなのか、高めるために有効な手法などもあわせて詳しく解説します。

目次 【表示】

コミュニケーション能力とは

コミュニケーション能力とは、自分の意思や意図、感情、持っている情報をスムーズに相手に伝え、共有することはもちろん、相手の話を聴き、受け取るためのスキルのことを指します。

また、仕事におけるコミュニケーションは、「多様な人と協働して成果を上げるために、お互いが、自分の意思、意図、感情、持っている情報を伝え合い、お互いに共有し、理解すること」といえます。これを一言で表すとすれば、「相互理解」という言葉で表現できます。

コミュニケーション能力が身についていないと、話し手が伝えたい情報や意図が聞き手に正確に伝わらず、誤解を生んでしまうこともあるでしょう。

ビジネスにおいて業務を円滑に遂行することはもちろん、良好な人間関係やチームワークを維持するためにもコミュニケーション能力は必須のスキルといえるのです。

コミュニケーション能力を構成するスキル

一口にコミュニケーション能力といっても、以下のように複数のスキルで構成されています。

1.インプットスキル

インプットスキルとは、「きく」、「観る」ことにより、相手の考え、意思・意図・感情・状況を把握するスキルです。相手の表情などを観察したり、相手に傾聴の姿勢を示したりしながら話を理解していきます。

単に話を聴くだけでなく、適度な相槌をうったり、疑問点には適切な質問を投げかけたりすることも重要です。

また、ときには相手が話した内容を繰りかえすことで、認識の齟齬を防ぐと同時に話の内容を整理することができ、相手から新たな話題を引き出すことにつながります。

2.アウトプットスキル

アウトプットスキルとは、自分自身の考えや主張、気持ち、共有したい情報などを言葉として表現し、相手に伝えるスキルです。

自分の感情や意思、情報を正確かつ確実に相手に伝え、相手の理解を得られるようにするためには、「わかりやすく話す」、「簡潔に話す」、「印象よく話す」の3原則が重要です。

たとえば、主題を明確にしたうえで相手の理解度に合わせて話すことや結論から伝えること、一文を短く区切って話すことなどが有効な手法の一つでしょう。

さらに、聞き取りやすい声のボリュームやスピード、イントネーションなどを意識することで良い印象を与えることができます。

3.処理スキル

処理スキルとは、自分の思い込みや偏見を捨てて、相手からの情報を正確に捉えたうえで自分の意見や反応を決めるスキルです。

聞き手に処理スキルが備わっていないと、話し手が伝えたい真意が伝わらずコミュニケーションギャップを生んでしまいます。話し手の言葉や態度、声の表情などを解読し、話の真意を理解するためには処理スキルが欠かせません。

社員がコミュニケーション能力を高めることで企業が得られるメリット

社員のコミュニケーション能力が高まると、社員個人はもちろん企業にとってもさまざまなメリットがあります。

業務効率化・生産性の向上

社員のコミュニケーション能力が高まると、社員同士の相互理解が深まり円滑な人間関係が醸成され、チームワークの向上につながります。

社員同士がうまく連携しながら業務を進めていくことで、人為的なミスが減り、業務そのものが効率化し、社内全体の生産性向上も期待できるでしょう。

エンゲージメントの向上

各社員のコミュニケーション能力が高まると社内のコミュニケーションが活性化され、職場全体の雰囲気も良くなります。また、良好な人間関係が構築できると、人間関係に悩む社員も減りエンゲージメントの向上が期待できるでしょう。

さらに、社内の雰囲気が良くなると、求職者の方からも働きやすい職場として認知され、採用力がアップする可能性があります。

取引先との良好な関係構築

社員がコミュニケーション能力を高めることで、社員同士だけでなく取引先をはじめとした社外とも良好な関係を構築できます。

取引先の担当者と円滑なコミュニケーションをとることで、仕事上のトラブルやクレームを未然に防止できるでしょう。また、信頼関係が構築されることで売上アップにもつながっていくと期待されます。

コミュニケーション能力を高めるために有効な手法

コミュニケーション能力を高めるためには、具体的にどういった手法があるのでしょうか。代表的な手法を紹介します。

伝える力を高める手法

伝える力を高めるために代表的な手法として挙げられるのがPREP法です。

これは、Point(導入結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(最終結論)の順番で話を伝えるコミュニケーション手法であり、結論から先に話すことで、伝えたい内容が簡潔に伝わりやすくなるため、円滑なコミュニケーションが実現できます。

傾聴力を高める手法

相手の気持ちや感情に寄り添いながら話を聴く傾聴力を高める手法として、バックトラッキングがあります。

これは、相手の話した内容をオウム返しのように繰り返す手法です。「はい」、「ええ」、「なるほど」といった相槌に加えて、バックトラッキングを交えることで相手に対して「きちんと聞いている」ことを伝えられます。

質問力を高める手法

お互いに理解を深めるためには、適度に質問を交えることも効果的です。一口に質問といっても、相手に自由に答えてもらうオープン質問と、「はい」、「いいえ」のように答えを限定したクローズ質問があります。

オープン質問は相手から多くの情報が得られ話題を広げやすいメリットがある一方で、話をすることが苦手な人にとっては負担に感じ、有効ではないといったデメリットがあります。

対してクローズ質問は、相手に負担をかけることなく会話をリードできるといったメリットがありますが、聞きたいことしか聞けない、話題が広がりづらいといったデメリットもあります。

質問力を高めるためには、オープン質問とクローズ質問をうまく使い分けることが重要です。たとえば、相手の考えや意見が曖昧でわかりにくい場合には、「Aについて、このような解釈で間違いないでしょうか?」といったクローズ質問を投げかけてみましょう。

自分の感情をコントロールする手法

コミュニケーションをとる際に感情的になってしまうと相手が萎縮してしまい、本音を話しにくくなることも考えられます。そこで有効なのが、怒りの感情をうまくコントロールする手法です。

この手法は怒ることそのものを否定するのではなく、沸点に達した怒りの感情を抑え冷静さを取り戻すことを目的としています。

怒りの沸点は6秒とされているため、怒りの感情が湧いてきたら深呼吸をしながら6秒数え、気持ちを整理することで冷静さを取り戻せるでしょう。

相互理解を深める手法

円滑なコミュニケーションには、相互理解を深め信頼関係を構築することが重要です。自己理解・他者理解・相手に合わせた関わり方という3つのステップを経ることで、相互理解は深まっていきます。

自己理解:自分自身の思考や感じ方、行動特性を知ること
他者理解:相手の思考や感じ方、行動特性を知ること
相手に合わせた関わり方:相手と自分との違いを認識し、受け容れたうえで相手に合わせたコミュニケーションをとること

自己理解ができていると、自分の良い部分とそうでない部分を受け容れ、自身をコントロールすることができます。さらに、他者理解もできていれば、相手と自分との違いを客観的に認識し、受け容れることでコミュニケーションギャップを減らすことにもつながります。

自己理解、他者理解を深めるためには、さまざまな診断ツールを活用してみるのもおすすめです。

3つのスキルを磨きコミュニケーション能力を高めよう

コミュニケーション能力は円滑な人間関係を醸成するだけでなく、生産性向上や売上アップといった企業のメリットにも密接に関連します。しかし、コミュニケーション能力を高める、と聞いても漠然としてわかりづらいと感じる方も少なくありません。

そこで、今回紹介した「インプットスキル」、「アウトプットスキル」、「処理スキル」の3つのスキルを高めることを意識してみるとわかりやすいのではないでしょうか。

一例として挙げたコミュニケーション能力を高めるために有効な手法を参考にしながら、普段から実践するよう心がけてみましょう。

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