~フラットな風土と情報の透明性が強い組織を作る~ヤッホーブルーイングが挑戦する超・自律型組織への変革

株式会社ヤッホーブルーイング モチベーションブルワーズ(人事)ユニットディレクター
高畑 健太郎氏(2025年2月時点)
コンビニエンスストアやスーパーマーケットで 「よなよなエール」 や 「水曜日のネコ」 など、大手メーカー製の製品とは雰囲気のちょっと異なるビールを目にしたことがあるのではないでしょうか。
それらの製品を開発しているのが、長野県発祥で日本最大のクラフトビールメーカーである株式会社ヤッホーブルーイングです。
同社は現在、「ガッホー文化」という独自の企業カルチャーを土台に、フラットで柔軟性の高い組織風土から数々の独自性の高い製品を開発・製造しています。しかし、かつては経営難の時代もあったとのこと。ヤッホーブルーイングが現在の成長を支える企業カルチャーを持つまでに、どのような変革と風土醸成がなされていったのでしょうか。
順調な創業期と、その後の苦悩を乗り越えるための「勇気ある決断」
―今日はよろしくお願いします。まずは御社の創業期についてお聞かせください。
高畑氏 (以下、 高畑):当社は、創業者がアメリカで触れたエールビールに衝撃を受けて日本でも作れないかと考え、1994年の酒税法改正をきっかけに始動して、1996年に株式会社ヤッホーブルーイングを設立したことから始まりました。
創業当初は地ビールブームに上手く乗って順調な滑り出しだったのですが、ブームが下火になるにつれて少しずつ業績も落ち込みはじめ、20名ほどのスタッフを抱えて経営に苦しんでいた時期もありました。当時は明確な経営理念やカルチャーを打ち出しておらず、とにかく目先の経営危機を乗り越えるために少しでも多くのビールを売らなくてはならない、と焦っていたんです。
しかしスタッフも少なく、 打ち手も限られる中で経営難から抜けられずにいました。その状況を変えようと動き出したのが、 2008年、 現社長でもある井手が代表に就任したときでした。
―具体的に、 どのような変革を目指されたのでしょうか。
高畑:当時、井手が考えたのが「今の状況を変えるには、 組織を1つにまとめる軸が必要だ」ということだったそうです。そこで考えられたのが 「ビールに味を!人生に幸せを!」 というミッションでした。
井手はもともと当社の通販部門を統括しており、 その仕事の中で、 お客さまから寄せられる声に、味の評価だけでなく「ありがとう」 といった感謝の言葉や 「幸せです」 といった言葉もあることに感動したことが原体験にあるそうです。
こうして初めて 「ミッション」 を掲げ、スタッフが 「なんのためにビールをつくり、届けるのか」 が明確になったことが、最初の変革といえるかもしれません。
ー数字を追いかけるだけでなく、 全員で共通したミッションを持って仕事をすることで 一 体感を生み出し、 業績の回復を図られたわけですね。
高畑:そうです。 そこから組織風土を変えるための取り組みが始まりました。
当時、私はまだヤッホーブルーイングに入社していませんでしたが、普通なら製品開発や営業などを強化して経営難を乗り越えようとするでしょう。しかしそれだけではなく、組織文化や経営理念の開発と定着、そして社員が主体的に動ける環境作りにも大きく投資したのは、勇気ある決断だったと思います。
―具体的に、どのように取り組みが進んでいったのでしょうか。
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