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SDGsが注目されているのはなぜ?企業がSDGsに取り組むメリットと注意点も解説

2021年11月24日更新

さまざまなメディアで取り上げられ、耳にすることも増えてきた「SDGs」という言葉。世界中でSDGsに積極的に取り組む企業が増えています。しかし、そもそもSDGsとはなにか、また、なぜSDGsが注目されているのか疑問に感じたことはないでしょうか。

今回の記事では、SDGsが注目されるようになった背景や理由について解説するとともに、企業がSDGsに取り組むことでどのようなメリットがあるのかについても紹介します。

目次 【表示】

SDGsとは

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」とよばれる、持続可能でよりよい世界を目指すための世界共通の目標を指します。

もともと2000年に国連サミットで採択された開発分野における国際社会共通の目標である「MDGs(ミレニアム開発目標)」がありましたが、2015年にMDGsの後継として採択されたのがSDGsです。SDGsでは2030年までに持続可能な社会を実現することを目標として掲げています。

SDGsの基本方針は、地球上において「誰一人取り残さない(leave no one behind)」こと。すなわち、先進国・途上国を問わず、世界のすべての国々がSDGsに取り組む必要があるとされています。

SDGsが掲げる17項目のゴール

「持続可能でよりよい世界」を実現するために、SDGsでは以下の17項目のゴールを掲げています。

1. 貧困をなくそう
2. 飢餓をゼロに
3. すべての人に健康と福祉を
4. 質の高い教育をみんなに
5. ジェンダー平等を実現しよう
6. 安全な水とトイレを世界中に
7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8. 働きがいも経済成長も(生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用)
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
10. 人や国の不平等をなくそう
11. 住み続けられるまちづくりを(安全で災害に強いまちづくり)
12. つくる責任つかう責任(持続可能な生産活動と消費活動)
13. 気候変動に具体的な対策を
14. 海の豊かさを守ろう(海洋資源の保全)
15. 陸の豊かさも守ろう(陸上生態系や森林などの保全および回復)
16. 平和と公正をすべての人に(平和で包摂的な社会にするための司法へのアクセスの提供)
17. パートナーシップで目標を達成しよう(グローバルなパートナーシップの活性化)

さらに、上記で示したそれぞれのゴールに対応するため、より具体的な複数のターゲットが設定されており、その数は169にもおよびます。

企業においてSDGsが注目されている理由・背景

産業革命以降、世界の平均気温は1度上昇し地球温暖化が進行しています。また、世界における貧富の格差は拡大し、深刻な社会問題となっています。

さらに、世界の投資家は、投資先企業の「環境への配慮」や「社会貢献」、「適切な労働環境」などを重視して投資先を決める「ESG投資」に着目するようになりました。現在、ESG投資は世界的にみても大きなトレンドになりつつあります。ESG投資はSDGsとも関連が高いことから、莫大な利益を生む企業であっても、SDGsが掲げるゴールを達成するための取り組みが不足している場合は、今後資金を集めることが難しくなると考えられます。

このように、気候変動や貧富の差などの社会問題に対する危機感や、経済の新しい動きであるESG投資などが背景にあり、SDGsが注目されるようになりました。

企業がSDGsに取り組むメリット

企業がSDGsに取り組むことにはさまざまなメリットがあります。今回は4つのポイントについて解説しましょう。

投資先としての評価が高くなる

世界の投資家は、投資先を選定するにあたってさまざまな要素を比較し見極めています。企業の業績はもちろんですが、それ以上に重要なのは将来にわたって成長していけるかどうかです。

SDGsのゴール16には「平和と公正をすべての人に」と掲げられており、これを実現するためには企業や組織としてコンプライアンスの徹底や、リスクマネジメントなどのコーポレートガバナンスの強化が欠かせません。そのためSDGsに取り組むことは、長期的な成長に向けて経営を行っているかどうかの指標にもなり、投資先としての評価が高くなるメリットがあります。

企業価値の向上

自社の利益ばかりを優先するのではなく、社会貢献や環境保全活動なども実践している企業は、顧客や取引先からの信頼を得やすいものです。これにより、さまざまなステークホルダーと良好な関係を維持でき、長期的な取引や新たな顧客の紹介などにつながり、結果として売上や利益のアップが期待できます。

また、適切な労働環境を実現することで、社員からの信頼も獲得でき、従業員満足度が向上するでしょう。その結果、人材の流出を防ぐことにもつながります。

国際的な評価を得られる

経済のグローバル化が進み、国内だけでなく海外の企業や顧客とも取引をする企業が増えています。SDGsは日本国内のみならず、世界の国々で共通のゴールとして認識されているため、積極的に取り組んでいる企業は国際的に高く評価される可能性が高いといえます。

現在、グローバルに事業を展開している企業はもちろんですが、これから海外進出を検討している企業にとってもSDGsへの取り組みは重要です。

人材採用につながる

SDGsは10〜20代の若い世代からの関心が高いことが分かっています。マイナビ研修サービスがおこなった「2021年度 新入社員意識調査」(※1)のなかでも、「社会人生活の中でどのようなことに期待を持っていますか」という問いに対し、「社会や会社に貢献できる」という回答が2019年よりも増え、上位から3番目に入ったことが明らかになりました。

このことから、SDGsに取り組んでいることが就職活動において企業を選ぶポイントの一つになる可能性があります。

企業がSDGsに取り組むうえでの注意点

SDGsの取り組みを開始したものの、思うような成果や効果が得られず途中で取り組みを中止してしまう企業もあります。そのような事態にならないために、企業はSDGsに取り組むうえでどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。

企業活動の中核としてSDGsを位置づける

企業がSDGsに取り組む場合、特定の部署や担当者だけが取り組めばよいというものではなく、全社一丸となって推進することが求められます。そこで、企業活動の中核としてSDGsを位置づけるため、たとえば経営理念にSDGsのゴールを盛り込み、中長期的に取り組んでいくことがポイントといえるでしょう。

具体的には、地球環境やステークホルダーに対して企業がどのような影響を与えているか現状を把握し、SDGsの達成に向けて事業そのものの変革や、働き方の見直しを図っていくことが重要です。

SDGsの取り組みを長期的に継続する

社会貢献や環境への配慮といった取り組みは、短期的にみると企業にとっての利益に直接的に結びつかないことが多いものです。また、担当者や責任者をアサインしたり、事業における経費が新たに発生したりと、さまざまな面においてコストアップにもつながる可能性もあります。

しかし短期的に成果が出ないからといって、SDGsの取り組みを中止するのではなく、長期的に取り組んでいくことが重要です。長期的なSDGsへの取り組みによって、着実に企業価値が向上し、ブランディングにもつながっていくでしょう。

SDGsの取り組み事例

実際にSDGsに取り組んでいる企業では、どのようなことを実行しているのでしょうか。SDGsに掲げられているゴールに対応した具体的な取り組み例を2つ紹介します。

雇用環境や雇用条件の改善

SDGsのゴール8として掲げられている「働きがいも経済成長も」への取り組みとして、雇用環境や雇用条件の改善があげられます。

雇用形態にかかわらず書面で労働契約を交わすことはもちろんですが、過重労働や労働災害を防止するための措置、ハラスメント行為や社員の人権侵害などを予防するための措置を講じることなども重要な取り組みといえるでしょう。

具体的な取り組みの一例としては、医療従事者の人材不足を解決するため、AI(人工知能)などのデジタル技術を活用し、業務効率化を図っている企業も存在します。

環境に配慮した事業への変革

ゴール13として掲げられている「気候変動に具体的な対策を」に対応するためには、事業活動によって生じる環境負荷を軽減する取り組みがあげられます。廃棄物の削減や適正処理に取り組むことはもちろんですが、リサイクル素材を活用した製品の開発、化学物質の使用量削減なども代表的です。

また、大気汚染物質を削減するため、物流業界では貨物と旅客の輸送を一緒におこなう取り組みも実施されています。輸送効率が向上し、CO2排出量が削減されるほか、ドライバーの労働環境改善にもつながります。

世界の企業が取り組んでいるSDGs

SDGsは日本に限らず世界共通の目標であり、国や地域はもちろん、多くの企業も積極的に取り組んでいます。経済のグローバル化が進み、国内外の顧客や取引先を相手にビジネスを展開していくうえでは、SDGsの取り組みは重要な経営目標ともいえるでしょう。

その一方で、短期的な成果が見込めなかったり、全社一丸となって取り組む必要があったりと、注意しなければならないポイントがあることも事実です。SDGsの取り組み例も参考にしながら、自社ではなにに取り組むべきなのかこの機会に考えてみましょう。

※1 株式会社マイナビ:2021年度 新入社員意識調査

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