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プレゼンテーションの基礎知識や成功のポイントを解説

2025年07月23日更新

分かりやすいプレゼンテーション
プレゼンテーションは単なる情報伝達ではなく、聞き手の理解・納得・行動を促すための重要なコミュニケーション手段です。効果的なプレゼンテーションには目的の明確化や聞き手の分析、構成設計などの事前準備が欠かせません。

本記事では、プレゼンテーションとはなにか、基礎知識の解説から、プレゼンテーションを成功させるポイント、プレゼンテーションスキルを身につける方法を紹介します。

目次 【表示】

プレゼンテーションとは

プレゼンテーションの様子プレゼンテーションとは、話し手と聞き手の間でおこなわれるコミュニケーションであり、「相手に自分の考えを理解・納得してもらい行動してもらう」までの一連の流れ・手段のことを指します。相手の関心を引き、メッセージを効果的に伝えるための方法ともいえます。

プレゼンテーションは情報収集、構成決定・資料作成などの事前準備をしたうえで実施します。効果的なプレゼンテーションにするためには、事前準備が大切になります。

プレゼンテーションの目的

ビジネスにおけるプレゼンテーションの目的は主に以下の3つに分かれます。

  • ・聞き手の理解を促す
  • ・聞き手の承認や賛成を促す
  • ・聞き手の意思決定を積極的に動機づける


プレゼンテーションは自分の考えや意見をただ伝えるわけではありません。目的に応じて、どのように情報を構築し、どのように聞き手に伝えるかが異なります。

プレゼンテーションの基礎知識

学習の様子プレゼンテーションの基礎知識として、事前準備や基本構成、設計について解説します。

事前準備

プレゼンテーションの成功には事前準備が重要です。その際にロジカルシンキングのスキルも重要となり、筋道を立てて矛盾なく考えられることで、情報の整理や根拠づけに役立ちます。

最初にプレゼンテーションの目的を明確に定め、プレゼンテーションによって聞き手に理解してもらうのか、納得してもらうのか、行動を起こしてもらうのかを決めます効果的に情報を伝えやすくなります。

目的が不明確だと、内容がぶれてしまい、効果的なプレゼンテーションが難しくなります。目的を決めたうえで「なにを伝えたいのか」を決めましょう。

次に、聞き手の分析をおこない、聞き手の属性や前提知識をリサーチすることで、内容を聞き手のニーズに適したものに調整します。

目的設定と聞き手の分析のもと必要な情報を収集した後は、結論と根拠を明確にし、話のポイントが理解できるように情報を整理し、全体構成を決めます。この際、結論を先に述べるような構成とすることで、限られた時間内で効果的に情報を伝えやすくなるでしょう。

ここまで事前準備したうえで、これらをまとめた資料を作成します。また本番前にリハーサルと最終確認をおこなうといった準備も必要になります。

プレゼンテーションの基本構成

プレゼンテーションに活用できる構成を2つ紹介します。
なお、この章で紹介する構成はあくまで一例のため、プレゼンテーションの目的や場面によって適した構成を検討しましょう。

PREP法

PREP法は、論理的で説得力のあるプレゼンテーションを、効率よく構築するための構成です。
この方法は、4段階の話の流れで進める構造により、伝えたい内容を明確にできます。

最初に結論やポイントを提示し、その後に理由や根拠を説明します。続いて、具体例や実例を挙げることで内容に具体性を持たせ、最後にもう一度結論を繰り返して締めくくります。

社内の承認を得るためのプレゼンテーションや、商品やサービスの優位性を示して顧客に売り込むためのプレゼンテーションに適しています。
構成は次の通りです。

  1. POINT(結論・ポイント)
  2. REASON(理由)
  3. EXAMPLE(具体例・実例)
  4. POINT(結論・ポイント)

SDS法

SDS法はニュースの伝え方に近い手法です。プレゼンテーションの概要を要約から始めて、次に詳細を説明し、最後にまとめとして結論を述べる構成です。
内容が聞き手の記憶に残りやすく、短時間でも全体像が伝わりやすいため、プロジェクトの報告や、商品やサービスの概要をシンプルに紹介するといったプレゼンテーションに向いています。
構成は次の通りです。

  1. SUMMARY(全体要約・概要)
  2. DETAILS(詳細)
  3. SUMMARY(まとめ)

プレゼンテーションの設計

収集した情報をまとめ、構成も決めたら、プレゼンテーションの内容を整理し、一目で全体の流れを確認できるように「プランニングシート」を作成するとよいでしょう。
これにより全体の方向性を見失いにくくなり、余計な情報を削ぎ落とすことで、伝えるべきポイントを明確にできます。

プランニングシートでは、プレゼンテーションの実施時間、会場といった情報から、プレゼンテーションの目的、聞き手に関する情報、伝えたいポイントや構成などをまとめていきます。

プレゼンテーションを成功させるポイント

称え合うビジネスパーソン
プレゼンテーションを成功させるポイントを紹介します。

資料作成のポイント

資料には、グラフや図、写真などの視覚的な要素を取り入れると、聞き手の理解を助け、言葉だけでは伝えきれない情報を正確かつ短時間で伝えやすくなります。言葉での説明が難しいときだけでなく、聞き手の興味を起こしたいときにも効果的です。

一方で、細かいデータを詰め込んだグラフや、要素の多い複雑なスライドは聞き手が内容を把握しきれなくなることや、一方的な説明に終始してしまう可能性があるため、注意が必要です。

シナリオ作成のポイント

「シナリオ」とは、話し手がプレゼンテーションのときに使用する台本のことです。
シナリオは、聞き手に一番伝えたいところが伝わるように説明する必要があります。たとえば、事例を交えて説明するなど、聞き手が理解しやすい工夫をしましょう。

シナリオを作成したら、聞き手の前提知識や理解度に合った内容になっているかを確認し、わかりやすい表現に調整します。専門用語が出てくる場合、必要に応じて補足説明を追加することも重要です。

話す際のポイント

聞き手が内容を正確に理解できるよう、話す際には意識したいポイントがあります。
まず、1文を短くし、1文につき1つのメッセージを伝えることを心がけます。これにより、内容が簡潔になり、聞き手が要点を把握しやすくなります。

また、「第1に」「第2に」と話の論点をナンバリングすることで、聞き手が内容を整理でき、全体の流れの理解につながります。

さらに、意識的にゆっくりと話し、抽象的な表現を避け、具体的な言葉で説明することで伝わりやすくなるでしょう。

プレゼンテーションスキルを身につける方法

スキルを積み上げるイメージ画像
プレゼンテーションの際に重要となるスキルについて、自社の社員が身につける方法を紹介します。

繰り返しリハーサルをおこなう

プレゼンテーションの質を高めるには、繰り返しリハーサルをおこなうことが重要です。本番同様の環境や時間設定でリハーサルすることで、内容や展開のわかりにくさ、資料のミス、時間配分のズレに気づくことがあります。また、他者にリハーサルを見てもらい、フィードバックを受けることで改善も進みやすいでしょう。

リハーサル後は、説明が不十分だった箇所や時間配分を振り返り、改善して、繰り返し練習します。最終的には、シナリオを見ずにスムーズに話せる状態を目指し、想定される質問への準備もしておくと本番での自信につながります。

他の人のプレゼンテーションを聞く場を設ける

他の人のプレゼンテーションを聞き、その良し悪しを分析することは、プレゼンテーションスキルの向上に役立ちます。そのため、社員同士がプレゼンテーションを披露し合い、共有する場を設けることが重要です。

具体的には、なにが効果的でなにが伝わりにくいか、よい点や改善点を分析し、客観的に内容を理解する能力が身につきます。
これにより、プレゼンテーションの内容も客観的に見つめなおすことができ、より説得力のある内容にブラッシュアップできます。

プレゼンテーションに関する研修を受講する

研修では、プレゼンテーションの準備から実践までの流れを体系的に学べるほか、具体的な資料作成のテクニックや説得力のある話し方、アイコンタクトのとり方など、実践的な内容を学べます。

演習が設けられている研修では、実践を通じて聞き手に伝わる話し方や伝え方が身につくだけでなく、講師や他の参加者から直接フィードバックを受けられるため、癖や改善点が明確になるでしょう。

プレゼンテーションのポイントを活用し、社員のスキル向上を目指そう

自信を持ったプレゼンテーション
プレゼンテーションの成功は、事前準備、構成や設計の各ステップをしっかりと押さえることに加え、資料作成やシナリオ作成、話す際のポイントを押さえるのも重要です。

社員がこれらのポイントを押さえてプレゼンテーションスキルを向上させることができれば、社内会議やクライアントへの提案、プロジェクトの進捗報告など、さまざまな場面での説得力や伝達力の向上につながります。

人事部門としては、プレゼンテーションのポイントを学べる場の提供、研修の実施、実践やフィードバックの機会を取り入れるなどの支援が有効です。
スキル向上をサポートし、社員一人ひとりのプレゼンテーション能力を磨いていきましょう。

著者プロフィールHR Trend Lab編集部
タレントマネジメントやエンゲージメントなどの最新トレンドから、組織や人事にまつわる基本知識までマイナビ独自の視点でお届けいたします。
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