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【意識調査結果から紐解く】2026年度新入社員の特徴や効果的な人材育成手法を紹介

2026年08月05日更新


新入社員意識調査 2026

マイナビ研修サービスでは、2026年度入社の新入社員7,986名を対象とした意識調査を実施しました。本調査では、新入社員の「仕事やプライベートに関する価値観」や「社会人生活に対する期待・不安」などについて、18の設問を通じて明らかにしています。

本記事では、過去の調査結果と比較しながら、2026年度新入社員の傾向や考え方などを紐解いていきます。とくに新入社員を育成する人事担当者や新入社員を受け入れる管理職・先輩社員は、本記事の内容をぜひ新入社員一人ひとりと向き合う際のヒントにしてください。

  • ●調査期間/2026/3/23~2026/4/12
  • ●調査方法/記入選択式アンケート
  • ●調査対象/弊社が提供する新入社員研修に参加した新入社員
  • ●有効回答数/7,986名

※今回の調査と2022年~2025年4月調査を一部比較
※構成比の数値は、四捨五入しているため、100%にならないことがあります。
※未回答を含まないグラフもあります。

目次 【表示】

2026年度新入社員のキャリア意識調査結果の傾向

はじめに2026年度新入社員のキャリア意識調査結果の傾向を見ていきましょう。

自己成長に期待する一方、仕事の能力面に不安を抱える新入社員が多い

問3「社会人生活に対する”期待の度合い”を教えてください」では、「かなり期待している」が37.6%、「どちらかといえば期待している」が41.1%でした。計78.7%の人が期待していると回答し、その割合は年々増加しています。

社会人生活への期待の度合い

では、具体的になにに期待しているのでしょうか。問4「社会人生活の中でどのようなことに期待をもっていますか」でもっとも回答を集めたのが「自分が成長できる(64.1%)」。次いで、「新しいことに挑戦できる(36.3%)」でした。これらの数字は過去2年と比べて1割前後増加していることからも、自己成長への意識が高いことがわかります。

社会人生活への期待

一方、「社会人生活の中でどのようなことに不安を感じていますか」では、「仕事をうまくこなせるか(70.8%)」がトップであり、その割合は過去2年間の調査よりも増加しています。仕事の能力面に対する不安が一定あることがわかります。

「挑戦」への思いが強い

問6「社会人として仕事をしていく上で重要だと思うことは何ですか」では、「挑戦」と回答した人が直近3年間で最多の34.2%に上りました。3人に1人が仕事で「挑戦」が重要だと考えていることになります 。また、問14「仕事を通じて叶えたい夢がありますか」では直近4年間で最多の71.0%が「ある」と回答。同回答も2026年度新入社員の「挑戦」への強い思いを示唆するものといえるでしょう。

年収への期待が大きい

問15「30歳時点での理想の年収を教えてください」では、「1000万円台以上(10.6%)」「900万円台(1.9%)」「800万円台(10.1%)」「700万円台(13.5%)」という回答結果になりました。どの数字も直近5年間で最高です。

年収への期待 グラフ

令和6年分民間給与実態統計調査によると正社員の平均給与は545万円であり、その数字と比較しても2026年度新入社員は年収アップへの期待が大きいことがわかります。なお、年収への期待の大きさの背景には昨今の物価高が影響している可能性もあるでしょう。

参考:令和6年分民間給与実態統計調査|国税庁

2026年度新入社員の3つの特徴

続いて、調査から見えてくる2026年度新入社員の特徴を3点解説します。

「聞く力」に自信がある一方、「他者に働きかける力」に課題意識を持っている

問1「あなたが今、会社で発揮できる力はどのような力だと思いますか」では、「相手の意見を丁寧に聞く力(46.0%)」がトップ。

一方、問2「これから自分に必要だと思う力は何ですか」という質問については「自分の意見をわかりやすく伝える力(35.6%)」「他人に働きかけ巻き込む力(32.8%)」が上位を占めました。「聞く力」に一定の自負がある一方、「他者に働きかける力」に課題意識を持つ新入社員が一定数いることがわかります。

課題意識の強い「他者に働きかける力」を伸ばすため、一人ひとりの性格・能力をよく見極めたうえで教育を実施することで、新入社員の成長実感や自信に繋がるでしょう。

企業人として自立したい気持ちが強い

問8「上司や先輩から特に指導してほしいことはどのようなことですか」では、「仕事の進め方や基本(82.4%)」および「専門知識(53.5%)」が上位を占めています。両者の数字は直近3年間で最高です。

どちらも実務に直結するものであることから、2026年度新入社員には、早期に業務を習得し、一人前の企業人として成長したいという意識の高さがうかがえます。そのため、人事としては研修などで実務を学べるプログラムを積極的に検討してもよいでしょう。

新入社員の指導してほしいこと

一方で、問7「先輩にはどのように接してほしいですか」には、88.8%が「優しく接してほしい」もしくは「どちらかといえば優しく接してほしい」と回答しています。現場での業務やOJTの過程においても新入社員が「優しく接してもらうこと」を希望しているのであれば、指導に工夫が求められると考えられます。

プライベートとのバランスを保ちながら成長していきたい

問9「仕事とプライベートについて、お聞かせください」の質問に対しては、「プライベート優先の生活を送りたい」が13.2%、「どちらかといえばプライベート優先の生活を送りたい」が55.6%。約7割がプライベート重視という結果になりました。

仕事とプライベート

一方で、問4「社会人生活の中でどのようなことに期待をもっていますか」では「収入が得られる」が直近3年間で最多の39.8%。収入に対する期待値は高いことが推測されます。

なお、問12「出世したいと思いますか」では「出世したい」または「どちらかといえば出世したい」の回答が90.4%と2025年度より微増しました。自己成長および挑戦への意欲が高い2026年度新入社員は、高い出世意欲を持っていることがわかります。これらの結果から、一定数の新入社員は、プライベートの優先と収入への期待をいかに両立するかを重視しているといえるでしょう。

とはいえ、どのような働き方をイメージしているのかは人それぞれです。少なくとも人事や直属の上司は、一人ひとりの働き方や出世に対する意向をよく聞いておくことが大切です。

2026年度新入社員に有効な人材育成の3つのポイント

最後に本調査の結果を踏まえて、2026年度新入社員の育成に有効なポイントを3つ解説します。

一人ひとりの性格・能力に応じたオーダーメイドの教育をおこなう

先述した通り、新入社員が感じている「これから自分に必要だと思う力」として、「伝える力」や「他者に働きかける力」などが上位にきていますが、上位7位までの回答割合はすべて20%以上で分散している点が特徴です。

そのため、画一的な教育だけでなく、新入社員個々人の特性や、現時点での能力・志向に合わせたオーダーメイドな教育をおこなうことがポイントになります。言い換えると、一人ひとりに寄り添った対話や内省の促進によって、成長意欲の高い新入社員のモチベーションを維持し、さらなる成長を促すことが大切です。

なお、先述の通り、新入社員自身が感じている「今、会社で発揮できる能力」について「相手の意見を丁寧に聞く力」「物事に進んで取り組む力」がトップ1・2であることから、新入社員が自信を感じている傾聴力、主体性を活かしつつ、チームで協業する経験(実践の場)を提供することも有効です。

合わせて、それらの能力をより強化するプレゼンテーションスキルや、ロジカルシンキングなどを鍛える機会も設けましょう。

さらに、オーダーメイドの教育をおこなうことで組織社会化も推進できます。組織社会化とは「個人が会社などの組織へ積極的に馴染んでいくこと」。組織社会化を進めることで、新入社員のパフォーマンスの発揮やエンゲージメントの強化に繋がり、早期戦力化にも寄与し得るでしょう。

心理的安全性を確保する

先述した通り、2026年度新入社員の約9割が「優しく接してほしい」もしくは「どちらかといえば優しく接してほしい」と回答しています。

また問5「社会人生活の中でどのようなことに不安を感じていますか」では、「仕事がうまくこなせるか(70.8%)」「上司・先輩・同僚との人間関係(56.0%)」の回答が上位を占めました。

社会人生活への不安

仕事や人間関係の不安を抱える新入社員は、仕事の指導を含め、優しく接してほしいと思っており、厳しいコミュニケーションの在り方は新入社員に忌避される可能性があります。心理的安全性を確保しながら、実務に必要な知識や行動を明確に伝える指導が必要とされていると考えられます。


<心理的安全性を高める効果>
・コミュニケーションに関するストレスが少ないため、対話が活発になり、業務のパフォーマンス向上が期待できる
・課題の早期共有がおこなわれるため、課題の早期発見・解決が期待できる

なお、心理的安全性を確保するためには日頃のコミュニケーションが必須ですが、コミュニケーションをおこなうにあたっては以下2つのポイントがあります。

  • ●コミュニケーションには業務指導だけではなく、成長と同時にもつ不安も解消できるようなメンタリングなども含むことを理解する
  • ●上司や先輩、同僚など職場全体でコミュニケーションの質と量を確保する

人事としてはこうしたコミュニケーションの捉え方についてしっかりと職場全体に共有を図ることが大切です。

とくに、上司には新入社員と積極的にコミュニケーションを取ってほしいといえます。具体的な施策として、たとえば1on1の実施も有効です。上司と新入社員が1対1で互いの理解を深める時間を設けることで、共通の話題ができ、コミュニケーションが活発化する可能性があります。また新入社員の状態を把握し、早期に課題の発見およびフォローをおこなうこともできるでしょう。

タレントマネジメント寄りの発想で制度を見直す

出世意欲や挑戦への思いが強く、多様性を重視する教育を受けてきた新入社員に対しては、一人ひとりのキャリアや個が尊重される環境を用意することが必要です。

とくに、成長しても評価されない、一人ひとりのキャリアや個が尊重されないといった印象を与える制度(例:年功序列型の昇給・昇格制度やキャリアパスの未制定など)は、新入社員のモチベーションや離職意向にも影響を与えかねません。前述の環境を実現するために、現行の施策や制度が適していないという状況であれば、制度面からも一考の余地があるといえます。

具体的には、より個人のスキルやキャリアなどをベースに、一人ひとりをフォーカスできるようなタレントマネジメント※寄りの発想を取り入れることです。それにより、限られた時間のなかであっても、新入社員が成果や成長を実感できる環境の構築に繋がっていくでしょう。

※タレントマネジメント:自社の抱える従業員や従業員の持つ能力(タレント)に着目し、採用・配置・評価・教育などの人事施策を統合的に実施することで、従業員一人ひとりのパフォーマンスを最大限に活かそうとする人事管理手法

まとめ

今回は2026年度新入社員のキャリア意識調査結果をもとに、2026年度新入社員の特徴や人材育成のポイントについて解説しました。

本調査からは、多くの新入社員が社会人生活や自身の成長に大きな期待を寄せる一方で、「仕事をうまくこなせるか」「上司・先輩・同僚との人間関係」といった不安も抱えていることが明らかになりました。

また「優しく接してほしい」というニーズが高いことも明らかになり、職場全体でのコミュニケーション促進・心理的安全性の確保も重要なポイントとなることが推測されます。

新入社員を受け入れる企業や組織は、今回の調査結果から見える全体傾向を理解しつつも、一人ひとりの価値観・キャリア観に寄り添った支援や、必要に応じた制度面の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィールHR Trend Lab編集部
タレントマネジメントやエンゲージメントなどの最新トレンドから、組織や人事にまつわる基本知識までマイナビ独自の視点でお届けいたします。
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