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ダイバーシティ・マネジメントで企業価値を高める 企業にとってのメリットや進め方を詳しく解説

2021年02月25日更新

属性にとらわれず、さまざまな経験をもった多様な人材を積極的に登用し、企業の価値や競争力を高めていくことを目的とした「ダイバーシティ・マネジメント」が注目されています。企業がこれからダイバーシティ・マネジメントを進めていこうと考えたとき、具体的にどのような取り組みをおこなうべきなのでしょうか?

今回の記事では、ダイバーシティ・マネジメントを実現することによる企業のメリットをお伝えするとともに、ダイバーシティ・マネジメントの進め方についても詳しく解説します。

目次 【表示】

ダイバーシティ・マネジメントとは

そもそもダイバーシティ・マネジメントとはなにを指すのでしょうか。近年多くの企業においてダイバーシティ・マネジメントが注目されている背景とともに詳しく解説します。

多様な人材に活躍してもらい企業価値を向上させる

「ダイバーシティ・マネジメント」とは、多様な人材の能力や経験を活かせるよう、あらゆる人材が活躍できる環境を構築し、イノベーションを創出しながら企業価値の創造に繋げるための経営戦略です。「ダイバーシティ」には「多様性」という意味があり、国籍や性別、年齢などの表面的な多様性の要素に加えて、価値観や考え方などの深層的な多様性の要素も含まれます。

ダイバーシティ・マネジメントは単なる人事施策の一環ではなく、企業全体の経営戦略にも関わるため、経営層も含めた全社で推進していくことが重要です。

ダイバーシティ・マネジメントが推進されている背景

ダイバーシティ・マネジメントが推進されている背景には、グローバル化をはじめとする市場環境の変化にともなって、顧客ニーズが多様化していることが挙げられます。ダイバーシティ・マネジメントは経済産業省も推進している取り組みであり、日本企業の競争力を維持していくうえで極めて重要な戦略とされています。

常に変化しつづける顧客ニーズを的確に捉え、国内外の企業との競争に打ち勝つためには、属性にとらわれない多様な人材を登用し、個人の能力や経験を活かしながらイノベーションを創出していくことが求められます。またイノベーションの創出は、企業の成長を促進する要素のひとつであり、国内外の投資家から成長性のある投資先として信頼を獲得することにもつながります。

企業がダイバーシティ・マネジメントをおこなうメリット

企業がダイバーシティ・マネジメントを進めることによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。今回は3つのポイントに絞って詳しく解説します。

優秀な人材の確保と定着

ダイバーシティ・マネジメントに取り組み、あらゆる社員にとって働きやすい労働環境が構築できれば、採用における強みとなり、さまざまな経験やスキルをもった人材の確保に役立ちます。結果的に、優秀な人材も確保しやすくなるでしょう。

また、社員の得意分野を把握したうえで、適材適所の人材配置が実現できていれば、パフォーマンスが最大化されるだけでなく、仕事のやりがいやモチベーション向上の要因にもなる可能性があり、優秀な人材が定着しやすくなるメリットもあります。

企業価値の向上

さまざまなバックグラウンドを持つ多様な人材が、それぞれの知識や経験、価値観を持ち寄ることによって、これまでとは違った角度からプロダクトやサービス開発のヒントが生まれることもあるでしょう。それにより革新的なビジネスモデルが次々と生まれれば、顧客ニーズの多様化に対応できるだけでなく、市場における企業価値も向上していきます。

人材のモチベーションの向上

ダイバーシティ・マネジメントを目指す取り組みの一つに、「人材の能力を最大限に発揮できる機会を提供すること」があります。社内の環境を整備して機会を提供すれば、これまで以上に社員が能力を発揮できるようになり、個人の成果の向上に影響するでしょう。自身の能力を発揮して活躍し、より働きがいを感じられる職場環境になることで、社員が意欲的に働くようになる可能性があります。

ダイバーシティ・マネジメントの進め方

企業がダイバーシティ・マネジメントを実践するにあたり、具体的にどのように進めていけばよいのか、3つのステップに分けて解説します。

ダイバーシティ・マネジメントの明確化と体制構築

まずは企業のトップ自らがダイバーシティ・マネジメントの推進を明確に宣言し、社内で必要な体制を構築します。この際、経営理念や行動指針が「多様な価値観や考え方を認め、束ねるための指針になっているか」を確認し、必要に応じてダイバーシティ・マネジメントをおこなうことを明確化しておくことも重要なポイントです。

また、ダイバーシティ・マネジメントを進めるためには、人事部門や総務部門だけではなく、すべての部署が一体となって連携できることが前提となります。そのため、全社で役割を明確にしたうえで、協力して体制を構築していくことが求められます。

多様な人材が活躍できる環境の整備

社員の経験やスキルを活かした適材適所の配置はもちろんですが、社員のさらなる成長を実現するために、新たな経験が積める部署への転換を検討することも重要です。

また、企業によっては「女性管理職の比率が低い」など、性別による差が生じているケースがあります。これまでのやり方や過去の慣例の中で主流派ではない人材も積極的に採用する「ポジティブ・アクション」を推進していくこともダイバーシティ・マネジメントの推進にあたっては重要な要素のひとつです。ただし、女性管理職比率などの数値目標そのものがゴールではなく、「どのような成果をあげることが必要か」といった点を含めて、経営成果を得ることをゴールに定めておく必要があります。

さらに、子育てや介護が必要な家族がいる社員にとっても働きやすい環境を構築するために、時短勤務やリモートワークなどを認める就業規則も検討してみましょう。

ただし、リモートワークや時短勤務といった制度を利用して働く社員が「成果をあげても正しく評価されない」と感じている場合、制度が効果的に運用されているとはいえません。その場合、人事評価の基準を明確化し、透明性のあるものに見直す必要があるでしょう。

求められる成果の質や量を明確に定義したうえで、公平に評価する仕組みを整えることで、さまざまな働き方を選択する社員が、納得して働ける環境を構築できます

多様な人材を活かすための継続的な支援

ダイバーシティ・マネジメントは、多様な人材を確保すれば自然と効果が表れるものではありません。多様な人材を活かすためには、「意見の違いから生まれる摩擦」などの課題を整理し、それを解決するための目標設定や、施策への反映をおこなうことが不可欠です。

施策を実行するにあたっては、トップダウン型だけでなく、「社員からの提案を積極的に受け入れ、施策に反映できる体制を整える」といったボトムアップ型のアプローチが求められることもあるでしょう。目標に対する達成度を測定し、PDCAを回しながら継続的に企業全体で支えていくことが重要です。

なお、目標に対する達成度を測る際には、「社員が持っている能力を十分に発揮できているか」、「組織のパフォーマンスに貢献しているか」といった点をチェックしてみましょう。

ダイバーシティ・マネジメントの課題

ダイバーシティ・マネジメントには数多くのメリットがある反面、解決すべき課題も存在します。

多様性があり、さまざまな価値観の人が同じ企業で働くということは、社員同士のギャップや摩擦が生じる可能性もあります。このような課題を解決するためには、部署やチームとしての意見を集約してまとめ上げ、個人を尊重しつつお互いのことを理解しようとする姿勢が求められます。個々の社員が意見や提案を出し合える仕組みを構築することも重要です。

そのうえで、経営層や管理職がそれぞれの意見を尊重する姿勢を見せると、社員全体にダイバーシティの考え方が浸透し、お互いを受容できる企業風土が生まれてきます。

まとめ

ダイバーシティ・マネジメントの最大の目的は、イノベーションを創出し、新たなビジネスモデルや事業アイデアを生み出し、企業の競争力を高めることです。

今後ダイバーシティ・マネジメントを検討する企業が増えると考えられますが、人事部門や総務部門といった特定の部署だけで取り組むのではなく、あくまでもトップである経営層が主体となり、企業全体で進めていくことが重要です。

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