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HRテクノロジーの歴史とは?今後予想される進化についても解説

2020年08月05日更新

テクノロジーを人事業務に活用する「HRテクノロジー」という言葉を耳にすることも多くなってきましたが、実はその歴史を紐解いていくと1990年代にはすでに誕生していました。そもそもHRテクノロジーはどのような経緯で生まれ、なぜ現在多くの企業から求められているのでしょうか。今回はHRテクノロジーの歴史について紐解き、今後どのように進化していくのか詳しく解説します。

目次

HRテクノロジーの始まり

HRテクノロジーはいかに誕生し進化してきたのか、その歴史を紐解いていきましょう。

始まりは事務作業の効率化

HRテクノロジーは1990年代初頭のアメリカで誕生したといわれています。その当時、企業において従業員の勤怠管理や給与計算などの事務作業は人の手作業によって行われていましたが、これをITによって効率化するという目的でHRテクノロジーの利用が始まりました。

従業員の数が増えれば増えるほど事務作業の負担も増大していきますが、HRテクノロジーによって効率化・自動化されたことで、担当者の負担は大幅に軽減されました。また給与計算などの作業は人間の手作業である以上、ミスを完全に無くすことは難しいものですが、HRテクノロジーで作業が自動化されたことによって、計算ミスが大幅に削減される効果もありました。

オンプレミス型のシステム

事務作業の自動化によって従業員の負担を大幅に減少させたHRテクノロジーですが、初期のシステムは自社でサーバーを運用するオンプレミス型のシステム構成であったため、導入や運用・維持にかかる費用は莫大でした。そのため、費用対効果を考えると実際に導入が進んだのは資金力のある大企業ばかりであったことも事実です。

また、当時のHRテクノロジーはIBMやOracleが提供するシステムが主流で、システムの移行にはサーバーの入れ替えが必要であったため、現在のように短期間で手軽にシステムの切り替えをおこなうことはできなかったのです。

■HRテクノロジーのさまざまな活用目的や導入のポイントはこちらの記事でご紹介しています
「HRテクノロジーとは?(前編)活用の目的と知っておきたいポイント」/HR Trend Lab

HRテクノロジーのイノベーション

1990年代初頭にアメリカで登場したHRテクノロジーは、単なる作業効率化のツールではなく人材獲得競争に対応したツールとしても進化していきます。どのようなイノベーションが起こったのか、その背景にあったものも含めて解説します。

採用力の強化と効率化

1990年代後半から2000年代にかけ、アメリカでは景気拡大にともない優秀な人材の獲得競争が始まりました。従業員を単なる労働者ではなく「人材」としてとらえ、いかにして能力の高い人材を獲得し、育成できるかが企業の競争力のカギとなったのです。

このような中で、公正な評価を行ったり、人材育成を強化したりすることを目的としてHRテクノロジーの需要も高まりました。それまでHRテクノロジーがおこなってきた単なる事務作業の効率化ではなく、より人材にフォーカスしたことによってHRテクノロジーのイノベーションが起こったのです。

HRテクノロジーの歴史とともに変化した役割

日本国内では現在、多くの企業が優秀な人材の獲得に力を入れていますが、それよりもはるか以前にアメリカではこのようなムーブメントが起こっていました。アメリカ発祥のタレントマネジメントシステムは、今もなお多くの企業で活用されています。

日本国内では、HRテクノロジーのことを「人事業務の効率化」や「自動化のためのツール」として捉えられることもありますが、今後は採用力の強化も重要な指標となってくるでしょう。

HRテクノロジーの歴史的な転換点ともいえるクラウド化

HRテクノロジーが現在多くの企業で採用されるようになった背景には、従来のオンプレミス型のシステムからクラウド型のシステムへと変化していったことが挙げられます。HRテクノロジーの大きな転換点ともなったクラウド化について詳しく解説します。

オンプレミス型からクラウド型へ

2010年代に入ると、従来のオンプレミス型からクラウド型への変革が起こりました。クラウド型のシステムはオンプレミス型とは異なり、自前でサーバーを導入する必要もないためシステムの導入が簡単でコストも安いメリットがあります。その結果、HRテクノロジーを導入しやすくなったのです。

現在提供されているタレントマネジメントシステムやHRテクノロジー関連のシステムは、その多くがクラウド型へ対応しており、大企業だけではなく中小企業やベンチャー企業も手軽に導入できます。
また、人事や総務部門の担当者だけでなく他の従業員も活用できるシステムへと変化したのも、クラウド型の大きなメリットといえるでしょう。

働き方の多様化にマッチ

オンプレミス型からクラウド型のシステムへと変化したのは、コスト面での問題だけでなく、働き方の多様化も背景にありました。従来のように毎日オフィスへ通うだけではなく、サテライトオフィスや自宅など、場所にとらわれないリモートワークという働き方が選択できるようになったことによって、パソコンだけではなくスマートフォンやタブレット端末など、デバイスも働き方に合わせて幅広く対応できるように進化していったのです。

クラウド型システムはオンプレミス型のシステムと異なり、インターネット経由で自由にアクセスできるという利便性から、HRテクノロジーの分野以外においても主流となっています。システムのクラウド化が遅れてしまうと、人事や総務部門としての作業効率を著しく低下させ、結果として会社全体の生産性にも影響してくると懸念されています。

HRテクノロジーの今後の進化

HRテクノロジーは今後さらに重要性が増していくと考えられますが、具体的にどのように進化していくのでしょうか。また、HRテクノロジーが求められている背景についても詳しく解説します。

きめ細かな人事データの分析が今後のトレンドに

現在、HRテクノロジーの象徴的存在なのが、多くの企業から注目されている「タレントマネジメントシステム」です。タレントマネジメントシステムとは、人材情報を集約・蓄積することにより、公平かつ円滑に人材を評価し、人材育成や人員配置の選定などに役立つシステムのことを指します。システムを活用することで人事評価や人材採用、人材育成などの業務においても、精度をさらに高めていくことが可能です。

また、管理職や人事担当者などによる属人的な評価基準ではなく、データによる根拠にもとづいた人材マネジメントをおこなうこともでき、生産性や業務の効率化、適材適所の人材配置も実現可能です。

経営の観点から見た場合は、すでに多くのタレントマネジメントシステムでも導入されている「アナリティクス機能」の活用がオススメ。システムに蓄積された人材データを分析し、将来会社を支える優秀な人材を見つけ出すことができ、組織開発にも役立つと期待できます。

HRテクノロジーの有効活用は経営課題のひとつになる

人事業務やバックオフィス業務に限らず、あらゆる産業の歴史を紐解いていくと、機械化やIT化によって生産性を向上させてきました。現在はあらゆる産業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、その波がHRの分野にも訪れています。

人事評価や採用など、定性的な判断基準も求められる分野においてはITによる効率化や自動化が難しいと考える人も多いですが、ビッグデータとAIによって今後あらゆる予測や学習システムが進化していくでしょう。

HRテクノロジーは人がおこなう事務的な業務を楽にするものではなく、人がよりハイレベルな成果物や結果を導き出すためのツールであり、多様な働き方に対応できる人事のプラットフォームを作るためにも必要不可欠なものです。将来的には、あらゆる企業や組織においてHRテクノロジーが浸透し、いかに有効活用できるかが経営課題になっていくと考えられます。

まとめ

今回紹介したように、HRテクノロジーは技術的な進歩や働き方の変化とともに進化を遂げてきました。HRテクノロジーがさまざまな企業に受け入れられるようになったのは、労働者や企業が求めるニーズに応じて進化してきたことが大きな要因といえるでしょう。

多くの企業にとって有効な機能が備わっているHRテクノロジーですが、システムを導入したからといって必ずしも課題が解決できるとは限りません。まずは解決すべき課題を見定め、システムの特性や仕様を理解したうえでシステムを選定する必要があります。それぞれの企業にあったシステムを導入し、課題解決につなげていきましょう。

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