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従業員エンゲージメントが上がらない…何を見直す?

2019年10月30日更新

社会とエンゲージメントできているか

社会の価値観と合わせることも大事

また、企業活動がいかに社会に貢献しているかを、従業員ひとりひとりが明確に理解しているかどうかも確認しましょう。社会の価値観と合致して、従業員が「誰かの役に立っている」というモチベーションがあれば、従業員エンゲージメントの向上が期待できます。逆に薄っぺらさを感じるようであれば、やはり経営理念の刷新は不可欠になるでしょう。

経営理念や企業活動が社会の価値観とマッチすることで、CSR活動の取り組みなどに従業員が積極的になったという例もあるようです。従業員の自発性が高まれば離職率は下がり、自社の仕事に誇りを持って取り組むことにつながります。

将来の不透明さもモチベーション低下に

現在の社会環境はGDP低成長の長期化や、実質賃金の低下などによる将来への不安が大きく、また働くということの価値観の変化もあり、従業員のモチベーションは下がりやすい傾向にあります。それらも踏まえて多様な個人がいきいきと働ける職場になるよう、エンゲージメントを高めることが必要です。

相関関係と因果関係は区別する

従業員エンゲージメントが正確に測定できているかどうかも大切です。従業員エンゲージメント向上に向けた施策を進めている企業は、仕事への活力や人事評価、福利厚生などについてアンケートや質問などで調査、分析を進めていると思われます。

そして、調査の精度をきちんと担保するための分析は必須です。

例えば、ある社員が毎日遅くまで残業をして頑張った結果、昇進を成し遂げたとしましょう。するとその社員の従業員エンゲージメントは上昇するでしょう。しかし、ここで注意しなければならないのは、この場合「長時間労働(=残業)」と「昇進」が強い相関関係に見えても、「長時間労働」と「従業員エンゲージメント」の間には因果関係があるわけではないということです。ここを勘違いしてしまうと、担当者は「社員には長時間労働を強いればよい」という結論を導き出してしまう危険性があるのです。

このように、従業員エンゲージメントを向上させるためには、調査データを正しく読み解くことが必要不可欠なのです。アンケートを実施しているものの、うまく人事施策が打てない場合には、相関関係と因果関係を意識した分析も必要でしょう。

テクノロジーを使っての調査方法も

仕事の集中度や生体データの活用例

他にもテクノロジーを使って従業員エンゲージメントを測定する方法もあります。キーボードのタイピングから仕事の集中度を図ったり、顔認証機能を用いて表情から仕事への没頭具合を探ったり、心拍数などの生体データを利用するなどの手法です。

もちろん、これらの手法は従業員の承諾が必要になるでしょう。一方で、従業員の心理を推し量る手助けになるだけではなく、エンゲージメントの取り組みが本気であることを従業員にアピールする手段としても有効かもしれません。

パルスサーベイでサイクルを短く

また、従業員の意識は変わりやすいもの。調査が1年や半年に1度程度では、その精度にも疑問が出てくるでしょう。従業員の気持ちをリアルタイムでつかむためには、簡単に回答できる10問前後の社員アンケートを短期間に繰り返す「パルスサーベイ」を実施するのも手段のひとつ。「パルス」とは脈拍を意味しますが、週に1回、月に1回などと調査のサイクルを短くすることで、精度を高めていく効果が期待できます。

うまくいかないエンゲージメントは見直しを

従業員のやる気を引き出すのは誰にとっても難しいことです。従業員エンゲージメントを高める努力をしようとしても、本質を理解していなければ効果は期待できません。うまくいかなくてもあきらめず、会社に合ったポイントをしっかりと見極めた上で、従業員エンゲージメントを最大限向上させることを目指してみてください。

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